組込みシステム研究センターのページ
各種の機器・機械に組み込まれてそれを制御するコンピュータシステムである「組込みシステム」の技術は、我が国のものづくり産業を支える極めて重要な技術となっています。例えば、現在の自動車には各種の目的で数多くの制御用コンピュータが組み込まれており、組込みシステム技術は、自動車産業の発展のためにも不可欠なものとなっています。
組込みシステム研究センター(NCES: Nagoya Univ. Center for Embedded Computing Systems)は、組込みシステム分野の技術と人材に対する産業界からの強い要求に応えるために、産業連携による組込みシステム技術の研究・教育拠点の形成を目指して、2006年4月に情報科学研究科の附属センターとして設立しました。現在までに、数多くの研究開発プロジェクトや人材育成プロジェクトに取り組んできました。特に、NCESで設定した研究開発テーマに対して、複数の企業の参加を得て推進するコンソーシアム型共同研究に力を入れて取り組んでいます。
活動領域
研究・教育プロジェクト(2020年4月現在)
主な研究開発プロジェク卜
● AUTOSAR Adaptive Platform
ADASや自動運転機能などのシステム向け車両プットフォーム
●ダイナミックマップ2.0
協調型ITSの基盤作りと新規サービス創出の後押し
●車載ネットワークセキュリティークの研究
次世代高信頼性車載ネットワークの研究
人材育成プロジェク卜
●enPiT2 Emb
学部生に実践的な組込みシステム技術を教育
●enPiT-Pro Emb
社会人に実践的かつ体系的な車裁とIoTシステム技術を教育
教員
センター長/教授 高田 広章
特任教授/ディレクター 山本 雅基
特任教授(非常勤) 佐藤 健哉
中本 幸一
准教授 松原 豊
増田 豊
特任准教授 倉地 亮
助教 山田 峻也
成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(学生向け)
略称enPiT2
全国15大学の連携により2012年度に開始されたenPiTに連携大学として参画し、組込みシステム分野の人材育成(enPiT-Emb)を担当しています。この事業においては、大学院生を主な対象として、OJL (On the Job Learning)のスキーム により、組込みシステムを中核とするサイバーフィジカルシステム(CPS)を構築できる人材を育成しています。2016年度からは、enPiT第2期(enPiT2)の組込みシステム分野の中核拠点として、学部生を主な対象に、新たな価値を持つ組込みシステムの構築を通じて、我が国の社会的課題を解決できる素養を持つ情報技術者を育成する活動を開始しました。4つのPro能力として、Product(システムを作る技術力)、Project(プロジェクト管理の能力)、Process(開発工程を進める能力)、Professionalism(ソフトスキル)を育成しています。
教員
enPiT2名古屋大学事業責任者
教授 高田 広章
enPiT2名古屋大学事業担当教員
准教授 松原 豊
増田 豊
成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(社会人向け)
略称enPiT-Pro
enPiT-Proは、社会人を育成対象とした情報技術人材の教育プログラムとして2017年度から始まりました。名古屋大学を代表校として、静岡大学、広島大学、愛媛大学、南山大学の合計5大学が、社会人の組込み技術者の教育(enPiT-Pro Emb)に取り組んでいます。組込みシステム開発において、車載とIoTの2つの領域で働く社会人は、学生時代に学ばなかった新しい技術を必要とします。だから、enPiT-Pro Embは、車載とIoTの領域に集中して、5大学が相互に講義を提供し合い教育の質を高めます。NCESは、2004年から社会人教育を行なってきた実績があります。さらに、主に車載領域で企業との共同研究を勧めてきました。それを活かして、enPiT-Pro Embで車載領域の教育を担当します。我々は、複数の科目で構成される120時間の履修が必要な車載組込みシステムコースを用意して、情報学研究科の履修証明プログラムの認定を受けて、教育を進めています。さらに、社会人の多様なニーズに応えるために、1科目だけの履修も認めています。
教員
enPiT-Pro名古屋大学事業責任者
教授 高田 広章
enPiT2名古屋大学事業担当教員
特任教授 山本 雅基
准教授 松原 豊
特任准教授 倉地 亮