チュラロンコン大学(タイ)コミュニケーション学部と研究の教育の協力関係を確立するよう確認しました

 グローバルメディア研究センター長の中村登志哉教授(社会情報学専攻)は2017年11月2日、研究・教育両面で学術交流を続けているチュラロンコン大学(タイ)を訪問し、同大学アジア研究所とコミュニケーション学部との共催で、「日本のパブリック・ディプロマシーと東南アジアへのインプリケーション」と題して講演しました。
 
 中村教授はこの講演において、同大の教員や学生の皆さんのほか、在タイ日本大使館の大村周太郎公使、国際交流基金バンコク日本文化センター日本研究・知的交流部の中島遥香部長らが出席する中、中村教授は日本が戦後進めてきたパブリック・ディプロマシーを概観した上で、2016年のオバマ米大統領(当時)による広島訪問と安倍首相によるハワイ真珠湾訪問という日米首脳の相互訪問が、第二次世界大戦と原爆投下に関わる相互理解と和解の意味において、日米双方で前進があったことを各種世論調査の結果を用いて説明しました。同時に、アジアにおいては、政府だけでなく、タイ王室との交流を含め、天皇、皇后両陛下が慰霊の旅を重ね、交流を重ねられていることも、大きな要素になっていることを紹介しました。
 また、この講演では、日本を含む主要国は現在、マス・メディアのほか、ソーシャルメディアを通した情報発信の強化に取り組んでおり、メディア環境の変化に合わせた効果的な情報発信や国際コミュニケーションが相互理解の面で重要になる可能性を、データを用いて解説しました。
 
 今回の訪問は、同研究センターの本学情報学研究科移管後として、また本学側からの初めての訪問になるため、同大学の教員や学生を対象にして名古屋大学情報学研究科・情報学部のパンフレット(日英両語)を配布するとともに、概要も説明しました。
 グローバルメディア研究センターとチュラロンコン大学コミュニケーション学部は、チュラロンコン大学訪問団が2014年に本学を訪問したことを契機に始まり、翌年にはチュラロンコン大学の教員と大学院生が本学を訪問し、両大学による共同授業を初めて実施しました。
 今後も研究・教育両面において学術交流を続け、成果につなげていく所存です。

 

チュラロンコン大学での講演で、情報学研究科・情報学部の概要を説明する中村登志哉教授
 
 ◇グローバルメディア研究センターホームページ
  http://global.si.i.nagoya-u.ac.jp/gmrc/index.html

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