情報学研究科の若手研究者長期海外派遣制度により,木原貴行講師がシンガポールNanyang Technological Universityへ6ヶ月間にわたり滞在しました。

情報学研究科数理情報学専攻の木原貴行講師は,情報学研究科の若手研究者長期海外派遣制度により,平成30年(2018年)10月1日から平成31年(2019年)3月16日までの半年間にわたり,シンガポールNanyang Technological Universityに滞在しました。この滞在で行った研究の概要と成果について,下記に報告いたします。
 
(1)渡航先
   国名    シンガポール
   組織等   Nanyang Technological University
(2)渡航期間
   平成30年10月1日 ~ 平成31年3月16日
(3)渡航の成果の概要
   NTUのKeng Meng Ng氏と共に計算可能性の位相的分析に関する基礎理論の構築に取り組んだ.本研究は粗なデータに基づく計算可能性の数学的基礎の構築が最大の目的であるが,特に負データや連続情報の近似データに基づく計算可能性の解析に重点を置いた.具体的には,派遣期間中に以下の成果を得たことを報告する.
   (a) 位相的分離公理などの各種の位相的性質が計算的枚挙の概念とどう本質的に関わるかを解明することを目的として,位相的手法に基づく枚挙の構造の解析理論を構築した.
   (b) 負データ計算を表す補有限位相空間を基礎型とする高階関数空間たちの計算構造に対する様々な分離手法を構築した.
   (c) 代数トポロジーの基礎の公理的分析に関する未解決問題を解決した.
   (d) 非可分空間のボレル可測関数の構造に対する組合せ論的完全不変量を発見した.
   (c)の結果は既に論文にまとめ,純粋数学の一流ジャーナルに投稿中である. (a)の結果については論文を書き上げ,近日中に純粋数学の一流ジャーナルに投稿予定である.(b),(d)については論文を準備中である.
 
 ◇今回の渡航による研究内容は下記資料で説明しています。
  ①研究内容

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