- 日付:2024-07-29
- 選定名:SITE研究会 学術奨励賞
- 主催団体:電子情報通信学会 技術と社会・倫理研究会
- 対象者の氏名、所属、職名(学年):
兼松 宏明 (社会情報学専攻 D2) - 選定対象となった研究のテーマ:
日本のIT技術者の専門職意識と職業倫理に関する調査報告 - 概要:
昨今,情報技術はIT産業のみならず他産業分野でも活用され,社会的な影響も大きくなっている.そのため倫理はビジネスリーダーのみならずIT技術者にとっても重要性を増している.報告者は国内IT技術者の専門職意識・専門職倫理に関する調査を実施した.結果,IT技術者は専門家としての高い自認を持っている.日本のIT技術者総体としての公式な組織は存在せず,したがって倫理綱領も存在しない.専門職倫理について,半分程度の回答者しか業務上必要だとは考えていない.実際には全体の6割強の技術者が何らかの倫理綱領に従っており,それは勤務先企業が定めたもの,もしくは自分自身で定めたもの,という回答が多かった.学協会の定める倫理綱領はあまり知られていないが,一部,研究・開発職に携わる回答者には有意に認知度の高いものがあった.80年代頃に言われていたハッカー倫理について,現在はどちらかと言えば支持されていないが,情報共有は善いことであるとされている. - URL:
https://www.ieice.org/ess/site/site_award.html